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やっと手に入れた!「文章読本」 丸谷才一著 [本 レビュー]

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実習で文庫の品出しをしていて、ふと見つけた御本。丸谷才一著「文章読本」前から欲しかったもので、谷崎と三島のそれは読んだのだが、丸谷才一のは未読だった。そこで早速昼休みに購入、10ページほど読んでみた。やはり、さすが谷崎の「文章讀本」は傑作中の傑作で、これに勝るものはないらしく、丸谷才一も絶賛している

「これは格段に力のこもつた傑作なのである。」

「名人藝の講義である。」


「彼をしのぐ者は、学者のなかにすら極めてすくなかつたとわたしは思ふ。」

「『文章讀本』は依然として偉大である」

「彼ほどの大才、彼ほどの教養と思考力の持ち主が、初学案内の書にときとして浅見と謬想とを書きつけざるを得ないくらゐ切迫した状況で現代日本語といふ課題に全面的に立ち向かつたこと、その壮大な悲劇性こそ『文章讀本』の威厳と魅惑の最大の理由であった。」

だが、絶賛しつつも批判しているようすがまたおもしろく、

「さういふ彼でさへ奇妙な思ひ違ひをしてしまふくらゐ、現代日本語で文章を書くといふことについて論ずるのはむづかしい。」

「谷崎の最大のあやまちは、眼目である第二章「文章の上達法」の劈頭に見ることができる。『文法的に正確なのが、必ずしも名文ではない、だから、文法には囚はれるな』と彼はまづ強調するのだが、不思議なことに彼の言ふ文法とは国文法、すなはち日本語の文法のことではない。」

まだまだ途中だが、なかなかおもしろそうな内容を含んだ本だと思う。谷崎の文章讀本は大分昔に読み、感動・共感し、かなりの勉強になった。丸谷才一の言うとおり傑作の一言に尽きた。この本の右に出るものは絶対にナイと信じて疑わないが、丸谷の客観的批判が気に入ったので、ジックリ読みたい。
ちなみに丸谷才一も述べてい、私もそう思うこと。三島由紀夫の『文章読本』はイマイチ。物足りないというか、何も残らなかった。
 
 
 
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